statement

11月 30th, 2006 by admin

私の現在の活動は、メディアテクノロジーを通して都市/社会と人間の関係を批判的に再検証/再構築するということで表される。それは、パブリックインスタレーションなどの形を取る場合もあれば、都市/社会空間の記述という形を取る場合もある。

私たちが住んでいる現代の都市空間は、交通、通信メディアなどの発達により近代以降急速に変化しており、私たち“自身”や互いの関係性、更にはコミュニケーションの形態もテクノロジーに大きく影響を受けている 。現在では、生活空間よりオンラインのバーチャルコミュニティの方が、個々人にとって精神的に大きな意味を持っているというケースも多い。この物理空間と情報空間の重層化の結果、それぞれの空間に同時に生きる私たちは一種の多重人格的な存在を余儀なくされている。

社会学者のモーリス・アルヴァックスが述べた「空間とは持続する現実である」という言葉に従うのならば、このいびつに分断化されてしまった社会空間をアーティスティックな方法でリンクし直すことが、私にとって現代の空間/都市/社会をとらえ直すことだと考えている。

また、これらのプロジェクトによって実際に公共空間などで一般の人々を巻き込むために重要となっている要素はインタラクティビティ、参加性である。このようなアイデアで進めたプロジェクトにReceipt Project, Collected Remembrance, Relational Dimension, Hidden Structureなどがある。また、都市空間の記述という点では、Traces of the Place、Arrow、Flow、Tatazumuがある。初期の頃の作品群は主に「空間の認知」への興味から始まった。人間はどのように環境を認識しているのかといった長い歴史を持つ知覚/認知への問いかけに、私はメディアを使った視覚表現を試みて来た。このような試みの成果としては、フォトコラージュなどの作品群が挙げられる。しかし、その活動は主に自身の感覚をベースにした表現から、行動科学やグループダイナミクスなどの人間の行動を題材とすることに推移していった。

そして、現在は「都市/社会」をその対象とするとことによって、よりマクロな視点から空間/環境を考えている。

キーワード:Locative Media, Urban Intervention, Public Intervention, 都市論、アフォーダンス、認知心理学、知覚心理学、生態心理学、コミュニケーション理論、環境デザイン、インタラクションデザイン

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