
QuickTime Video Documentation(tested on ver.7.6)
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「場の記憶」プロジェクトでは、歴史に埋もれた事実や時間の経過によって風化してしまった物語を、地域の人々へのインタビューなどの素材として集め、それらを再構成した作品を制作し続けている。
今回は、新宿のかつて「角筈」と呼ばれていた地域でのリサーチ/収集をもとに制作を行い、実際にその地域の屋外公共空間でスクリーン投影する形の参加型インタラクティブインスタレーションを発表した。
角筈は、現在の西新宿と歌舞伎町の一部にあたる旧地名で、現代の地図には地名としては表記されていないが、調べてみるとこの地域は新宿中央公園裏の熊野神社を中心とした「睦」と呼ばれる共同体であり、この中では今でもやはり人的交流が続いているということが分かってくる。
これらのリサーチを前提として、その場所に深く関わっている人々へのインタビューと、戦後からの写真を重ね合わせる時空間マップを作成した。このプロジェクトは、このことによって、今まで歴史に埋もれていた人間の営みが、新宿の角筈という舞台で躍動していた様が露になることを試みた。
新宿の「角筈」地域をリサーチすることによって、西新宿一帯と歌舞伎町が同じ共同体に属するという事実が分かってきた。
近代的な摩天楼群と日本有数の歓楽街という、一見全く違う様相を呈している西新宿と歌舞伎町が、実は底辺では繋がっているという事実は非常に新鮮だった。新宿という地域はやはり変化が激しいだけに、そういった歴史的な共同体が残っているということは想像もしなかったからだ。
そのような経緯から、思い出横丁から始まった私の興味は結果的に角筈地域に広がっていった。そして、この地域に住んでいる方に過去の記憶に関する二つの質問をし、そのインタビューの内容を素材として使用した。
1. 角筈地域に関連した記憶で、一番印象に残っている「人物」の話を聞かせてください。いつ、どこで最初に会いましたか?なぜその人物が一番印象に残っているのですか?
2. 角筈地域で起こった「事件」で、一番印象に残っていることを教えてください。いい記憶でも悪い記憶でもかまいません。また、個人的な事件でも社会的な事件でもかまいません。が、特定の場所と時間で起こったことを教えてください。
更に、それらの場所と時間に関連した記憶を自身の開発したソフトウェアである時空間マップ上にレイアウトしていった。
そして、歌舞伎町の一角にある大久保公園にてバブリックインスタレーションとしてコンピュータ画面をスクリーン投影した。
この作品を体験者が操作することにより、画面上ではその時代と場所に関連した風景写真と語りが、重層的に現れては消え、現れては消えていく。
私にとって、その場所で起こったことをその場所で再現するということは、プロジェクトの中で非常に重要な部分でもあった。
その場で実際に起こった歴史は、何物にも代え難い説得力を持っている。
この場所に対して何らかの記憶がある人は、自身の過去の記憶に重ね、知らない人はかつての姿や空気感を想像する媒体となるだろう。
人々が普段何気なく通っているその場の記憶を辿ることによって何が変わり、何が変わらずに残っているのか、また何を想像できるかを形にしたいと考えている。
3-1. System
Software: software written in objective-C
OS: Mac OS X 10.5.6
3-2. Hardware
MacPro
Custom Interface (including SpaceNavigator)
Monitor Cable (15 meters)
Video Projector (over 18,000 lumens projector is preferable)