

この作品は、企画展「Publicly Speaking」における森弘治のプロジェクトの一部として作成された。彼のプロジェクトは、ユニクロの企業コラボTシャツを媒体として、複数のアーティストが元のデザインを変換させてしまい、それぞれがデザインしたTシャツをそのまま展示するというアイデアのものだった。
現在、携帯電話に搭載されているQRコード(2次元バーコード)は、携帯電話のカメラ機能を使って認識するシステムになっている。用途としては、バーコードからURLを認識し、企業などのサイトに簡単にアクセスできるといったものがある。
当然、そのようなやり方によってアクセスされるのは、発信者にとっての表面的な宣伝用の情報であることがほとんどだ、しかし、このプロジェクトにおいては、体験者がQRコードを使ってアクセスすると、思いもかけずその内部構造に入り込んでしまう。
ここで、私はユニクロが販売しているTシャツの中からマサチューセッツ工科大学(M.I.T.)とGeneral Electric(G.E)を対象に選び、携帯電話のQRコードとカメラを使ってGoogle上の情報にアクセスするプログラムを作成した。
M.I.T.は工学系で世界的に有名な米国の大学だが、この国の軍需産業と深く結びついていることは以外に知られていない。また、General Electricは元は電機会社であったが、買収/合併等によって巨大複合企業体として成長して来たという事実がある。
体験者がこのTシャツにプリントされたQRコードを読み取ってURLにアクセスすると、Googleを通して私が設定した検索用キーワードに従って関連した記事を検索する。結果、体験者は「企業が積極的には公開しない」が、ネットワーク上に存在している情報にアクセスしてしまう。
社会的な事象である経済や政治などは、ニュースなどで日々流れるような表層的な出来事としての現象とはまた違った価値観、構造の上で動いているということに焦点を当てた。




私は、9個あるQRコードの中にそれぞれ以下の検索用キーワードを埋め込んだ。
1. “ MIT “ sponsor “ US Army “
2. “ MIT “ sponsor “ US Air Force “
3. “ MIT “ sponsor “ US Navy “
4. “ MIT “ sponsor “ US Department of Defense “
5. “ MIT “ sponsor “ US National Security Agency “
6. “ MIT “ sponsor “ US Defense Advanced Research “
7. “ MIT “ sponsor “ Central Intelligence Agency “
8. “ MIT “ sponsor “ Defense Intelligence Agency “
9. “ MIT “ sponsor “ Missile Defense Agency “
QRコードを読み取ってURLにアクセスすると、、Googleがこの検索用キーワードに従って関連した記事を検索する。結果として、これらの米国の軍事期間とM.I.T.がどのような共同研究、委託研究等を行なっているかが分かることになる。
G.E.に関する検索用キーワードは、主に買収、合併などに関するものを選んである。このことによって、General Electric社が今日に至るまでどのような会社を吸収、または放出してきたかが分かる仕組みになっている。
1. “ GE “
2. “ GE acquired “
3. “ GE purchased “
4. “ founded by GE “
5. “ GE bought “
6. “ GE merged “
7. “ GE sold “
8. “ GE “ acquisition
9. “ GE “ reorganization
2006年12月3日 | Filed under installation, interaction, social code.
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