2012年度インタラクティブメディア概論A 第1回

1. インタラクティブアートとは

インタラクティブアート

インタラクティブアートとは、作品と体験者が相互作用(インタラクション)する形のアートを指す。例えば、体験者の動きによって反応する映像作品などがその代表である。
インタラクションは作品が以下の⇄の媒介となるケースが一般的である。

・人 ⇄ 人
・物 ⇄ 物
・物 ⇄ 環境
・人 ⇄ 作品
・人 ⇄ 作品 ⇄ 人
・人 ⇄ 作品 ⇄ 環境
・物 ⇄ 作品 ⇄ 物
・植物 ⇄ 作品
・動物 ⇄ 作品

インタラクティブアートは、映像作品、ソフトウェア、ロボット、ウェブなど様々な形を取るが、その多くはインタラクションを発生させる技術手段としてコンピュータ、センサ、マイクロコントローラなどの最新テクノロジーを利用する。
インタラクション(相互作用)があるアートとしては、歴史的に見ると1960年代のフルクサスなどのパフォーマンスも、作者と観客の間におけるインタラクションが重視されるという点ではインタラクティブアートと言えなくもないが、一般的にはそのインタラクションを発生させるのはコンピュータだという暗黙の了解があると考えていい。

インタラクションデザイン

インタラクションデザイン(インタラクティブデザイン)とは、ソフトウェアや携帯機器などにおいて、機器とユーザとの振る舞いをデザインすること。一般的に良く知られているインタラクションデザインの例は、電話、炊飯器のタッチパネル、銀行のATM、ハードディスクレコーダの操作画面、ゲームなど様々だが、そこには「分かりやすい」、「使いやすい」などの機能性が必要とされる事が非常に多い。
インタラクションデザインとインタラクティブアートの境界は曖昧だが、一般的にインタラクションデザインは「機能性」を重視するのに対してインタラクティブアートは「表現性」を重視する。

2. インタラクションについて考えてみる

インタラクションとは

相互作用、交互作用、相互交流などと訳される。2つ以上の人、物、事が互いに影響を及ぼすこと。

対象から見たインタラクション

・人 ⇄ 人
・物 ⇄ 物
・物 ⇄ 環境
・人 ⇄ コンピュータ
・人 ⇄ コンピュータ ⇄ 人
・人 ⇄ コンピュータ ⇄ 環境
・物 ⇄ コンピュータ ⇄ 物
・植物 ⇄ コンピュータ
・動物 ⇄ コンピュータ

3. 様々な芸術形態におけるインタラクション

3-1. 人 ⇄ 人

ダンス

One Flat Thing, Reproduced
Synchronous Objects

お笑い

ラーメンズ(同音異義の交錯

ジャズ – バップ

まずはブルースの曲を聴き比べる
 Now’s The Time – The Quartet of Charlie Parker
 Sportin’ Crowd – The Jazz Messengers At The Cafe Bohemia
インタープレイを聞いてみる(Waltz For Debby – Bill Evans Trio, ベースが特徴的)
インタープレイとは→ジャズの即興演奏の中でも、より相互作用性が高い演奏。お互いの演奏にリアルタイムに反応することによって演奏全体が変化していく。

2. 物 ⇄ 物

ペーター・フィッシュリ/ダヴィッド・ヴァイス(事の次第)
佐藤雅彦(ピタゴラ・スイッチ)
OK GO, This Too Shall Pass http://www.youtube.com/watch?v=qybUFnY7Y8w&feature=related

3. 物 ⇄ 環境

テオ・ヤンセン (Strand Beest