アクセスマップを作る

      アクセスマップを作る はコメントを受け付けていません

実習として駅から大学までの地図を作ってみます。この実習では、情報を整理する手段として「形態」を用いるため、地図は白黒で作成します。

都市空間の機能的要素を整理する

ケヴィン・リンチの都市のイメージを構成する5つのエレメント 。

1. Path パス(通路)

観察者が日頃或いは時々通る、もしくは通る可能性のある道筋 →街路、散歩道、運送路、運河、鉄道など

2. Edges エッジ(境界線)

観察者がパスとしては用いない線状のエレメント。2つの局面の間にある境界。 →海岸、鉄道線路の切通し、開発地の緑、壁など

3. Districts ディストリクト(まとまった地域)

何らかの性格によって特徴を形成している面的な広がり。 →公園、オフィス街、高級住宅地区など

4. Nodes ノード(結節点)

都市の内部にある主要な接合点。パスが集合し行動の起点や目的地となることが多い。 →駅、交差点

5. Landmarks ランドマーク(目印)

覚えられやすい特徴によって、位置を認識する手立てや道標となるもの。 →駅、公園、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、居酒屋など

形態的要素

シンボル→大きさ(および面積)・形(丸、四角、星型など) 、テクスチャ

線→太さ・面積・形状1(直線、曲線など)、形状2(実線、破線など)

テキスト→大きさ、フォントの種類、文字間、形状(標準、長体、平体、斜体など)

サイン→地図記号、包囲記号、矢印など

情報伝達のためのサインの6要素

ジャック・ベルタンによる記号の6要素。今回は、形、サイズ、方向のみを使用する。

地図に落としむ際の記号の要素の利用例。John KrygierとDenis WoodによるMaking Maps: A Visual Guide to Map Design for GISからの引用。

ミニマルデザイン

ミニマルデザインとは、本質的な要素を優先する概念を指す。ミニマリストの建物、オブジェクト、またはインテリアデザインは、その核となる機能以外を取り除き、限られた素材、中間色、シンプルなフォルムを使用し、過度の装飾を避けて純粋なエレガンスを実現する。ミニマルデザインの表現は、詩のように控えめで、鐘のようにはっきりと、ごく自然にシンプルに見えるかもしれないが、強固なシンプルさを実現するのは簡単ではない。

Less is More(少ない方がより豊かである)

定義:シンプルさは手の込んだ装飾よりも優れている。単純なものの方が、高度なものや複雑なものよりも優れている場合がある。

この表現は、1855年にロバート・ブラウニングの詩であるアンドレア・デル・サルト(Andrea del Sarto)に最初に登場したと言われている。

Yet do much less, so much less…Well, less is more, Lucrezia; I am judged. それでも、はるかに少ない、はるかに少ない…まあ、少ないほど多い、ルクレツィア。私は審判を下される。

多くのデザイナーは、このフレーズを哲学またはインスピレーションとして捉えているが、20世紀に活躍したドイツ出身のルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが好んで引用したことで知られる。これは、建築物を設計する際に視覚的な混乱を少なくすることによって生まれる美しく豊かな空間について述べた言葉である。

ミニマルデザイン(Less is more)を目指す

  • 無駄な要素を省く→必要な要素の優先順位をつけ、 絶対に必要ではない要素は削除する
  • 色数を絞る
  • 十分な余白(ホワイトスペース)をとる

結果として、 各要素が認識しやすくなる

ポイント

  • ユーザーが必要とする機能を見極め、残すべき機能は残すことが大切。
  • 要素を整列すると、統一感が出やすい。

参考例