Make Controller Kit 入門(チュートリアル)

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コンピュータと外部インタフェース(センサー、モーターなど)の接続によるデバイス/ガジェットの制作は、初心者にとっては結構敷居が高いのですが、ここでは比較的簡単に利用できる環境を紹介しようと思います。
日本製のものもいくつかありますが、Make ControllerとPhidgetsがかなり使い勝手がいいようです。
Phidgets入門
Making Things (Make Controller Site) (英語)
Make Controllerのマニュアル関連サイト(英語)


色々調べてみた結果、Arduinoというのもあるんですが、買ってみたはいいけれどまだ使ってません。でも、上記2機種よりは使い勝手よくなさそうです。

とりあえず、ここではMake Controllerの簡単な利用方法を書きたいと思います。自分がMac OSを使っているので、この入門編はMac OSXをベースにして解説しますが、Windowsでも基本的な手順は一緒です。

1. Make Controllerの概要

上記にもある通り、センサーの値をパソコンに送ったりパソコンからモーターやサーボなどをコントロールしたりするための外部インタフェースです。
physical computingなんてかっこつけて言っている人たちも意外にこういうの使ってるんじゃないでしょうか。ニューヨーク大学のITPっていうところにいたときにはPICなんていうマイクロチップのプログラムとかやらされていたんですが、今はもうそういうのやる気なくなってしまいました。Make ControllerとPhidgetsで十分です。
Make Controllerを作っているMaking Thingsという会社はTeleoという似たようなインタフェースを売っていたのですが、その生産は終わり、Make Controllerがその後継機ということのようです。

2. Make Controller vs. Phidgets

結論から言えば一長一短です。簡便さ、センサーやサンプルコードの豊富さからいえば、Phidgetsに軍配が上がるでしょう。しかしMake Controllerも簡単に使えます。また、USBケーブルだけでなくEthernetケーブルも使えます。しかも、電源電圧が5Vと3.3Vの2つが選択できます。これはセンサー使う場合には結構便利です。
それぞれ対応している言語が少しずつ違いますが、Make ControllerはProcessingに対応しているというのが特徴です。詳しくはそれぞれのサイトを確認して下さい。

3. Make Controller Kitの購入

Make Controller Kitを購入して下さい。ボードだけでも買えるようですが、キットを買っておいた方が無難でしょう。
Make Controller Kit $149(17,351円 2007年3月7日現在)

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余裕がある人は一緒に売られているセンサーを買っておいてもいいでしょう。でも、センサー自体はアキバに行けば腐るほど売っています。このときセンサーの抵抗は10KΩのものを選んで下さい。
有名な店
秋月電子通商
千石電商
(アキバの店の店員は非常に無愛想でムカッと来ることが多いので、僕はなるべく行かないようにしてます)

4. Make Controller Kitのセットアップ

まず、USBケーブルとEthernetケーブルをそれぞれパソコンとボード間で繋いで下さい。

次に、ドライバのダウンロードページに行って以下のドライバの最新版をダウンロードします。Win用、Mac OSX用それぞれあります。

Heavy(Make Controller上で動く一番基本的なプログラム)
mchelper (Make Controller Helper) このソフトウェアは、新しいプログラムをMake Controller本体にアップロードするためのものです。

次にUSBケーブルでボードとパソコンを繋ぎます。赤いLEDが光ります(電源ON)。

5. 新しいファームウェアのアップロード

mchelperを開きます。上の方のダイアログがプログラムのアップロード用の欄です。

1. “”Browse”をクリックして、先ほどダウンロードしたHeavyを選ぶ(Heavyはダウンロードしたときには.binファイルになっていますが、解凍したりせずにそのまま使う)。

2. “Boot from Flash”のチェックボックスが選択されていることを確認する。

3. “Upload”をクリックして、ボードにプログラムを送る。

mchelper.png

4. ダウンロードが成功したらUSBケーブルを抜いてからまた差してボードを再起動させる。

6. Max/MSPのセットアップ

まず、Max/MSP4.6を使用して下さい。ver.4.5では確認していません。
次に、OpenSound Control (OSC) のライブラリがインストールされているか確認します。
ない人は、公式サイトでダウンロードして下さい。
CNMAT Max/MSP Downloads Page
ここでは、Everything for Mac OSX (Universal Binary)をダウンロードして解凍してしまいましょう。
この「CNMAT-Everything-OSX-MachO」フォルダは、実はOSC以外のライブラリも入っているんですが、無視してフォルダごとMax/MSP4.6のCycling ’74フォルダにいれてMax/MSPを再起動して下さい。これでOSCが使えます。

Windowsの場合は、Everything for Windowsをダウンロードして同じようにライブラリを移動して下さい。

これで、Max/MSPの準備はできました。次のステップはそれぞれプラットフォームによってやり方が違うので、以下の項目から選んで下さい。

7-1. USBでMax/MSPを使用

7-2. TCP/IP-EthernetでMax/MSPを使用

7-3. TCP/IP-EthernetでProcessingを使用

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